デビュー編2



    3ヶ月ほどかけて一本漫画を描き、まず快楽天のワニマガジン社に持ち込む。

    いきなりコンビに売りの大手に持ち込む所が我ながらいい度胸だ。

    見ていただいた編集Kさん(現在は快楽天の編集長になられたそう)は親切で、

    すぐ再デビューは無理だがこれからネームをしっかり練って連載を目指そうと言っていただいた。

    すっかり嬉しくなって頑張るつもりだったのだけど、実はその日どうせ都内に出るのだからと

    もう一社持ち込みのお願いをしていて、それが再デビューになるコミックハウスの今は亡き

    キャンディータイムでありました。



    持ち込んで作品を見ていただいた編集長Kさん(現在は天魔の編集長)

    いきなり ‘'ネーム書いて来なよ’の一言。

    通ったらなるべく早く載せてあげるとの事。これは困った。快楽天をとるかキャンディータイムを取るか・・・

    結局金銭的な理由で一番早く載れそうなキャンディータイムを取ったわけですがこれも甘くはなかった・・・

    まずネームが中々通らない。やっと通って載った作品もイマイチ人気が取れない・・・

    で、バイトを続けながらネームが通ったときのみ載るといった感じで1年近く7本程の作品を描いたのですが

    これではいけないとバイトも辞め、漫画一本に絞って頑張ろうと思った矢先

    キャンディータイムの姉妹誌ナチュラル・ハイが廃刊になってしまったのでありました。

    どういうことかといいますと、つまりは作家が余ってくると言うことです。

    僕のような駆け出しは当然最初にあぶれます。収入元がいきなりなくなってしまったわけです。

    いよいよ追い詰められたときある方がタイミングよく声を掛けてくださったのでした・・・

    デビュー篇1

    最初載った雑誌は今は亡きホットミルクだった。

    初めて自分が描いた作品が印刷され世に出る感動というのは想像以上で

    嬉しくて何軒も本屋を梯子して雑誌を買ってしまった。

    アンケートも自分のところに印をつけて出そうと思ったけれど

    筆跡や消印でばれると思って怖くなって止めた。(でも一通は送ったように思う・・・)



    それでもアンケートの結果は思ったより良くて、次号では‘期待の新人’

    なんて表紙に大きく名前が出たりして有頂天。

    頑張るぞーと気合をみなぎらせていたけどそう甘くはなかった・・・

    ネーム(セリフなんかを簡単に描いたラフ)を送ってもなしのつぶて。

    連絡はまったくない。

    今思えば美少女誌の編集部にそんなに人が多いはずもなく

    一人で二誌を抱えてるなんてこともある業界なのだ。

    新人なんかにかまってるひまがあるはずない。自分からどんどん

    連絡を取って話をするガッツが必要だったのだ・・・



    少年誌でアシスタントしていた僕にとって編集の人というのは

    どんどん連絡をしてきて漫画の内容を詰めていくものだと思っていたので

    これは切られたなと思い込んで自分から去ってしまった。

    そしてしばらくはまたアルバイト生活に戻っていたのだけれど、

    金銭的な理由と島本先生の勧めでまた持込をすることに決めたのだった。