衆議院TVというのがあり、そこで審議の様子をVTRで見ることができるので、仕事をしながら5時間半近くの審議を全部見ました。
僕はエロ漫画家であり、この審議と少なからず関係がある当事者の一人である為、注目していましたが、そのあまりにひどい審議内容に空恐ろしくなりました・・・
ここで僕の立場を明確にしておきたいのですが、児童ポルノというものの規制についてまったく反対だというわけではありません。
物心もつかない児童を買春したり、陵辱・撮影等する行為は当然言語道断ですし、その被害児童の将来にわたる心的外傷等を考えても、ある程度規制されても止むを得ないと思います。
しかし、僕たちが描いているような絵空事にまで規制が及ぶということであればこれは当然反対しますし、明確な憲法違反だと考えています。
まあ2次規制の問題については今回の審議でほとんど触れられていなかったので置くとして、驚いたのは僕もあながち反対でない実在の児童のポルノ写真及び映像の単純所持規制の中身です。
細かいことははしょりますが、(気になる方は
衆議院TVで観てください。) まず18歳未満の児童のヌード及び性的興奮を想起させるような映像の所持は原則禁止だそうです。
審議の中でもありましたが、ジャニーズの未成年タレントが、コンサートなどで上半身裸になって踊っている映像なども禁止、過去の映像であっても18歳未満の女性のヌードが移っている映像等は禁止で、宮沢りえさんのSanta Feなどの写真集も法律施行後1年以内に廃棄しなければならないんだそうです・・・開いた口がふさがりません・・・
そもそも18歳未満という定義すら、年齢による確認でなく、制服を着ているとか、幼く見えるとかいう理由で良いそうですし、そんなこと言い出したら過去に出たエロ本何冊か持っていれば大抵は法に引っかかることになるでしょう。
ちなみにうちにもSanta Fe がありますが、これは僕が買ったのではなく嫁が古本屋で見つけ、きれいだからちょっと見たいと買ったものです。でもそれでも家にある大量の資料と併せてみれば、おそらくペド・ロリコンのレッテルを貼られ十分逮捕の理由になってしまうでしょうねー・・・
大げさだという方は是非審議内容を見ていただきたい。すべて実際に出てきた内容です。
ちなみに参考人として出てきた弁護士さんが心配していましたが、たとえば実の子供であっても海で裸で泳いでいるような写真を撮れば逮捕の理由になりかねないとのことです。(事実アメリカで実際にあったそうです。)
そんな無茶苦茶な・・・
僕の家にはエロ本やエロDVDなどひとつも無い!と断言できる人以外逮捕されてしまいかねないこの法案・・・アグネスは児童ポルノの規制に9割以上の国民が賛成していると言っていたけれど、この事実を知ってもまだ9割もの人が賛成すると本気で思っているのだろうか・・・
この審議はまだ続くので、しっかり内容を見つめていきたいと思います。
これを読んでくださった皆さんも他人事ではないと思います。賛成であれ反対であれ冷静に判断し、近く行われる選挙でその意思を表明していただきたいです。