図書館戦争

    もう10年以上前、オウム事件で教祖・信者が逮捕されて間もない頃、
    近所の図書館で教祖麻原彰晃の本を見つけた事がありました。

    ‘あんな大事件を起こした教祖の本を置いておくなんて’と当時の僕はかなり腹を立てましたが、後で聞いた所では、全国の図書館はその本をどうするかかなり悩んだそうです。
    結局個々の図書館の判断に任されたと記憶していますが、つまりうちの近所の図書館はあえてその本を置く事を選んだわけです。

    基本的人権の中の知る自由とは‘良い・悪い’という理由に左右されるべきものでなく判断は常に受け手個人に委ねられるという前提に沿っており(明らかに反社会的実害があるものを除いてですが)
    その図書館は筋を通した立派な図書館だったわけですね。

    それを知って当時の僕は自分の浅はかな考えを恥じました・・・

    今テレビでやっている図書館戦争は表現の自由・知る自由を守る為図書館が武装するという一見荒唐無稽なお話ですが、僕はあながちフィクションではすまない状況が身近に迫っている気がしています。
    児童ポルノ法や人権擁護法案のように一見一般人に耳障りの良い法律が国会で議論され表現の自由が危機に陥っている現状に国民一人一人が気付かなくてはいけないと思う今日この頃です・・・


    ちなみに以下は日本図書館協会の綱領です

    図書館の自由に関する宣言(抄)[1]
     図書館は、基本的人権のひとつとして知る自由をもつ国民に、資料と施設を提供することを、もっとも重要な任務とする。この任務を果たすため、図書館は次のことを確認し実践する。

    第1 図書館は資料収集の自由を有する。
    第2 図書館は資料提供の自由を有する。
    第3 図書館は利用者の秘密を守る。
    第4 図書館はすべての検閲に反対する。
    図書館の自由が侵されるとき、われわれは団結して、あくまで自由を守る。

    アニメ・小説と同じ理念。カッコイイですねー!



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